十両5枚目が、幕内の土俵に上がった日。嵐富士と10年分の数字
十両5枚目の嵐富士が、10日目に幕内の土俵で初白星。5枚目まで順番が回ってくるのは、10年で13回しかなかった。
十両5枚目の力士が、幕内の土俵に
秋場所10日目のことです。
幕内の取組が始まってすぐ、呼び上げで「嵐富士」の名前が聞こえて、「え?」ってなりました。嵐富士って十両の力士だよね、って。
しかも番付は西の十両5枚目。十両の人が幕内の力士と当たることがあるのは知っていたけど、それは十両の一番上のほうの人だけだと思っていました。5枚目まで回ってくるのは、見たことがなかったんです。
相手は東前頭15枚目の朝翠龍。一度は取り直しになって、二番目で嵐富士が押し倒し。幕内の土俵での初白星でした。そして初めての懸賞金を受け取りました。報道では「人が多くて、少し緊張もあったが、楽しく取れた」と話していたそうです(スポーツ報知)。
【写真:会場外(国技館の幟/当日のノートなど)】
【手書きメモ】十両5枚目! 初の幕内の土俵で勝った
【ふきだし】十両って、5枚目でも幕内に呼ばれるの!?
なんで十両の人が呼ばれるの?
【用語カード】十両の「幕内土俵」
幕内の取組は、2人1組で毎日組まれます。休場する力士が出て幕内の人数が奇数になると、1人余ってしまいます。そのときは十両の上位の力士が幕内の力士と対戦します。この一番は幕内の取組として行われますが、成績は十両の地位のままの星として数えられます。
今場所は、横綱の豊昇龍、前頭12枚目の若隆景、前頭16枚目の若ノ勝が休場していて、幕内は奇数でした。だから毎日1人ずつ、十両の力士が呼ばれていたんです。
気になって数えた(1)今場所、誰が呼ばれた?
毎日誰が呼ばれていたのか並べてみたら、きれいに順番になっていました。
【データカード】
日目 | 呼ばれた十両力士 | 相手(幕内) |
|---|---|---|
1日目 | 東十両1枚目 出羽ノ龍 | 東前頭17枚目 湘南乃海 |
2日目 | 西十両1枚目 旭海雄 | 西前頭16枚目 寿之富士 |
3日目 | 東十両2枚目 大青山 | 西前頭15枚目 時疾風 |
4日目 | 西十両2枚目 一意 | 東前頭15枚目 朝翠龍 |
5日目 | 東十両3枚目 玉鷲 | 西前頭14枚目 千代翔馬 |
6日目 | 西十両3枚目 阿武剋 | 東前頭14枚目 翔猿 |
7日目 | 東十両4枚目 風賢央 | 東前頭17枚目 湘南乃海 |
8日目 | 西十両4枚目 御嶽海 | 西前頭16枚目 寿之富士 |
9日目 | 東十両5枚目 佐田の海 | 西前頭15枚目 時疾風 |
10日目 | 西十両5枚目 嵐富士 | 東前頭15枚目 朝翠龍 |
出典:相撲レファレンス(Sumo Reference)取組検索、2026年9月場所
【手書きメモ】東1→西1→東2→西2…で、10日目にちょうど西5!
十両の上から東・西・東・西と1人ずつ順番に呼ばれて、10日目でちょうど西の5枚目、嵐富士の番になっていました。11日目はまた東の1枚目、出羽ノ龍に戻っています。休場が3人いて、場所の後半まで奇数が続いたからこそ、5枚目まで順番が回ってきたんですね。
気になって数えた(2)5枚目って、どのくらい珍しい?
「今までは5枚目だと当たらなかった気がする」が本当かどうか、過去10年分(2016年1月場所〜2026年7月場所)を数えてみました。
【データカード】
十両の地位 | 幕内の土俵に上がった回数 |
|---|---|
1枚目 | 190回 |
2枚目 | 154回 |
3枚目 | 110回 |
4枚目 | 45回 |
5枚目 | 13回 |
6枚目より下 | 0回 |
出典:相撲レファレンス(Sumo Reference)取組検索、2016年1月場所〜2026年7月場所の幕内取組
【手書きメモ】5枚目は10年で13回だけ。6枚目より下はゼロ
やっぱり、5枚目はほとんど呼ばれない地位でした。10年で13回。しかも6枚目より下は一度もありません。5枚目は、十両から幕内の土俵に上がれるぎりぎりの場所なんです。
ただ、年ごとに分けてみると、もうひとつ気づいたことがありました。
【データカード】
年 | 十両5枚目が幕内の土俵に上がった回数 |
|---|---|
2016〜2019年 | 0回 |
2020年 | 1回 |
2021年 | 0回 |
2022年 | 1回 |
2023年 | 2回 |
2024年 | 3回 |
2025年 | 6回 |
出典:相撲レファレンス(Sumo Reference)取組検索
【手書きメモ】ここ数年で急に増えてる…休場が多いから?
2019年までは一度もなかったのに、2025年だけで6回。休場する幕内力士が多い場所が続くと、十両の人が呼ばれる日が増えて、5枚目まで順番が回ってくるみたいです。「5枚目は当たらない」と思っていたのは、たぶん少し前までは本当でした。
嵐富士は伊勢ケ浜部屋の21歳。今年の名古屋場所で新十両になったばかりで、関取になって2場所目で幕内の土俵を経験しました。身長は低いが力強い押し相撲で、あの押し倒しはまさに自分の相撲。今度は十両力士ではなく、自分の番付で幕内に上がってきてほしいです。
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【まとめ枠(墨ベタ)】
- 幕内の最初の取組は要チェック。休場が出ている場所では、十両の力士が「お客さん」として登場することがあります。
- 呼ばれる順番はだいたい十両の上から東・西・東・西。今日は誰の番か、番付表で予想しながら見ると楽しいです。
- 5枚目まで回ってくるのは、休場が多くて場所の後半まで奇数が続いたときだけ。見られたらかなりレアです。
※この記事の数値は、筆者が自分で調べて数えたものです。正確とは限りませんので、ご了承ください。