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番付は生き物。同じ前頭筆頭の8勝7敗でも。。

前頭の8勝7敗は、だいたい2枚上がる。でも上がらなかったのは5回、4枚以上上がったのは約2割。同じ前頭筆頭の8勝7敗でも、義ノ富士は据え置き、藤ノ川は関脇に。

同じ前頭筆頭、同じ8勝7敗なのに

相撲を見ていると、「番付は生き物」という言葉をよく聞きます。最初は意味がよくわからなかったけど、今年の2つの番付を見るとよく分かります。

ひとりは義ノ富士。初場所(1月)は西の前頭筆頭で8勝7敗。勝ち越したのに、次の春場所の番付は、また西の前頭筆頭。1枚も上がりませんでした。

もうひとりは藤ノ川。名古屋場所(7月)は東の前頭筆頭で8勝7敗。こちらは次の秋場所で、小結を飛ばして、いきなり関脇になりました。

同じ前頭筆頭で、同じ8勝7敗。それなのに、片方はそのまま、片方は関脇。

【写真:会場外(国技館の幟/番付表など)】

【手書きメモ】義ノ富士 筆頭8勝→筆頭のまま/藤ノ川 筆頭8勝→関脇!

【ふきだし】同じ成績なのに、なんでこんなに違うの!?

【用語カード】番付編成(ばんづけへんせい)

次の場所の番付は、場所が終わったあとに日本相撲協会の審判部が話し合って決めます。決め方の基本は「勝ち越したら上がる、負け越したら下がる」。でも、上がれる枠は、上の地位の人がどれだけ負け越したか、休んだかで変わります。上の人がたくさん負け越せば大きく上がれるし、みんなが勝ち越していれば、勝ち越しても上がれないことがあります。だから「番付は生き物」と言われるんです。

気になって数えた(1)前頭の8勝7敗、何枚上がる?

平成12年(2000年)から令和8年7月場所までに、前頭で8勝7敗だった846回を、次の場所の番付と比べてみました。

【データカード】

次の場所で上がった枚数

回数

上がらなかった(同じ地位)

5回

半枚〜1枚

211回

1枚半〜2枚

233回

2枚半〜3枚

200回

3枚半〜4枚

118回

4枚半以上

79回

出典:相撲レファレンス(Sumo Reference)番付・成績検索。平成12年1月場所〜令和8年7月場所の前頭(東西の差を半枚として計算。小結・関脇に上がった場合は前頭筆頭の上を続けて数えています)

【手書きメモ】いちばん多いのは2枚前後。でも4枚以上も2割近く!

いちばん多いのは2枚くらい上がるパターンで、真ん中の値も2枚でした。でも、4枚以上上がった人も約2割(197回)。反対に、1枚も上がらなかったのはたった5回です。

いちばん大きく上がったのは、平成12年秋場所の栃栄。東の前頭15枚目で8勝7敗だったのに、次の場所は東の前頭6枚目。たった1つの勝ち越しで、9枚も上がっていました。

気になって数えた(2)地位によって上がり方が違う

【データカード】

8勝7敗だった地位

回数

平均で上がった枚数

いちばん大きく上がった枚数

前頭筆頭

45回

約0.8枚

2枚

前頭2〜5枚目

167回

約1.8枚

5枚

前頭6〜10枚目

295回

約2.6枚

7枚半

前頭11枚目より下

339回

約2.5枚

9枚

出典:相撲レファレンス(Sumo Reference)番付・成績検索。平成12年1月場所〜令和8年7月場所

【手書きメモ】上のほうほど、上がりにくい

前頭の上のほうは、上がれる場所が三役の枠しかないので、上がり幅が小さくなります。前頭筆頭で8勝7敗だった45回のうち、三役に上がれたのは39回。残りの6回は、義ノ富士のように前頭に残りました。

義ノ富士と藤ノ川を分けたもの

前頭筆頭からは、三役に空きがあれば上がれるし、なければ上がれません。藤ノ川のときは三役に空きがあって、関脇まで一気に上がることになりました。義ノ富士のときは空きが足りず、そのまま。自分の成績だけじゃなくて、まわりの成績で番付が決まる。これが「番付は生き物」ということなんだと思います。

だから、番付発表の日は毎回ドキドキします。「あの人、何枚上がるかな」って予想しながら待つのも、相撲の楽しみ方のひとつです。

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【まとめ枠(墨ベタ)】

  • 勝ち越しでも負け越しでも、上がり方・下がり方は場所ごとに違います。番付発表の前に、上の地位の人の成績を並べて予想してみてください。
  • 前頭の8勝7敗は、だいたい2枚くらい上がるのが目安。でも上の人がたくさん負け越すと、4枚以上上がることもあります。
  • 番付は場所の約2週間前に発表されます。発表日に番付表を見比べるのも楽しいです。

※この記事の数値は、筆者が自分で調べて数えたものです。正確とは限りませんので、ご了承ください。