初日から5連敗、そこから9勝1敗。義ノ富士、ご当所九州での返り三役濃厚
初日から5連敗した義ノ富士が、残り10日を9勝1敗で9勝6敗に。5連敗から勝ち越せるのは約3%。次はご当所・九州場所で返り三役が濃厚。
5日目まで、白星がひとつもなかった
秋場所の義ノ富士は、本当にハラハラしました。
初日は藤ノ川、2日目は大関の琴櫻、3日目は美ノ海、4日目は大栄翔、5日目は横綱の大の里。前頭2枚目は上位とぜんぶ当たる地位とはいえ、5日目が終わって0勝5敗。星取表に黒丸が5つ並んでいるのを見て、「今場所は苦しいかも」って思っていました。
流れが変わったのは6日目。相手は大関の霧島。義ノ富士はここで上手投げで勝って、やっと初白星をあげました。
そこからが、すごかったんです。
【写真:会場外(国技館の幟/番付表など)】
【手書きメモ】●●●●● → ○○○●○○○○○○
9日目に大関の安青錦に負けた以外は、ぜんぶ白星。12日目に6勝6敗の五分に戻して、14日目に勝ち越し。千秋楽は朝乃山にも勝って、9勝6敗で場所を終えました。
【ふきだし】0勝5敗から、残り10日で9勝1敗!?
気になって数えた(1)義ノ富士の15日間
【データカード】
日目 | 相手 | 結果 | 成績 |
|---|---|---|---|
1〜5日目 | 藤ノ川、琴櫻、美ノ海、大栄翔、大の里 | 5連敗 | 0勝5敗 |
6日目 | 大関・霧島 | ○ 上手投げ | 1勝5敗 |
7〜8日目 | 琴栄峰、琴勝峰 | 2連勝 | 3勝5敗 |
9日目 | 大関・安青錦 | ● 掬い投げ | 3勝6敗 |
10〜14日目 | 高安、豪ノ山、狼雅、欧勝馬、藤凌駕 | 5連勝 | 8勝6敗(勝ち越し) |
15日目 | 朝乃山 | ○ 寄り倒し | 9勝6敗 |
出典:相撲レファレンス(Sumo Reference)取組検索、2026年9月場所
【手書きメモ】6日目からは9勝1敗!
気になって数えた(2)初日から5連敗して勝ち越した人
初日から5連敗して、そこから勝ち越すのってどのくらい珍しいんだろう? 平成元年から令和8年7月場所までの幕内で数えてみました。
【データカード】
項目 | 数字 |
|---|---|
幕内で初日から5連敗した例 | 496回 |
そこから勝ち越した例 | 16回(約3%) |
そのうち9勝以上 | 2回(時天空、豊昇龍) |
10勝以上 | 0回 |
出典:相撲レファレンス(Sumo Reference)取組検索。平成元年1月場所〜令和8年7月場所の幕内(十両から幕内の取組に出た力士は除く)
【手書きメモ】勝ち越せるのは30人に1人くらい。9勝は平成以降で3人目!
初日から5連敗した人が勝ち越せたのは、約3%。30人に1人くらいでした。しかも、ほとんどが8勝7敗のぎりぎり。9勝までいったのは時天空と豊昇龍の2人だけで、義ノ富士は3人目になりました。
5連敗したあとの10日間で9勝1敗。数字にしてみると、どれだけすごい巻き返しだったかがよくわかります。
次は、ご当所の九州場所
【用語カード】返り三役・ご当所
一度三役(関脇・小結)になった力士が、前頭に下がったあと、もう一度三役に戻ることを「返り三役」といいます。また、力士の出身地やその近くで開かれる場所を「ご当所」と呼びます。ご当所の場所では、地元のファンの声援がひときわ大きくなります。
義ノ富士は熊本県宇土市の出身です。次の九州場所は福岡。九州の人にとっては、まさにご当所の場所です。
そして九州場所は、返り三役が濃厚と言われています。秋場所の小結2人(伯乃富士、大栄翔)はどちらも5勝10敗で負け越し。前頭の上のほうを見ると、前頭筆頭の2人は負け越していて、義ノ富士は前頭2枚目で9勝6敗。勝ち越した前頭の中では、いちばん上の地位でした。
義ノ富士は先場所(名古屋場所)が新小結で、6勝9敗。1場所で前頭に戻ってしまいました。前に書いた「新三役の3人に2人は跳ね返される」の、まさにその1人です。でも、跳ね返された人の6割以上は、また三役に戻ってきます。義ノ富士は、たった1場所で戻ってくることになりそうです。
ご当所の九州場所で、もう一度三役として土俵に上がるであろう義ノ富士。今度は九州の声援を背に、三役で勝ち越すところが見たいです。
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【まとめ枠(墨ベタ)】
- 序盤で連敗している力士も、星取表から目を離さないで。後半の巻き返しは、いちばんドラマがあります。
- 番付発表の前に、小結の成績と前頭上位の勝ち越しを並べてみると、次の三役が予想できます。
- 九州場所に行くなら、九州出身の力士への声援に注目。ご当所の空気は特別です。
※この記事の数値は、筆者が自分で調べて数えたものです。正確とは限りませんので、ご了承ください。