相撲部屋のお引っ越し! 九州場所の前に「先発隊」がしていること
九州場所の前、相撲部屋はまるごと福岡へお引っ越し。若い衆の「先発隊」が先に行って、宿舎の準備や稽古場の土俵づくりをして、あとから師匠や関取の本隊がやってきます。初日までの流れをまとめました。
九州場所の前、部屋はまるごとお引っ越し
九月場所が終わって、秋巡業も気づけば終盤。相撲部屋は、もう次の九州場所に向けて動き出しています。
地方場所のときは、部屋ごと開催地へ移って、1か月くらい「宿舎」で暮らすんです。そして、全員がいっせいに行くわけじゃなくて、まず若い衆の「先発隊」が先に九州へ行って準備をして、あとから師匠や関取の「本隊」がやってくる。ちょうど今は、その先発隊が準備を進めていて、本隊もそろそろ九州入りするころです。
【写真:九州場所の部屋の宿舎ののぼり】
【ふきだし】年に4回もお引っ越し…!? 相撲部屋ってたいへん!
【用語カード】先発隊(せんぱつたい)
地方場所の前に、本隊より先に開催地へ行って準備をする若い力士たちのこと。元力士の方のブログによると、本隊より約2週間早く出発して、数人で宿舎の準備や土俵づくりをするそうです。師匠や関取はまだいないので、その場でいちばん上の兄弟子が監督役になります。
先発隊は何をしているの?
調べてみると、先発隊の仕事は思っていたよりずっとたくさんありました。
仕事 | どんなこと? |
|---|---|
宿舎のそうじ・準備 | 1年ぶりに使う宿舎をきれいにして、寝る場所やお風呂を使えるようにする |
ちゃんこ場づくり | 大人数のごはんを作れるように、台所や調理道具をそろえる。料理ができる環境づくりは先発隊の大事な仕事 |
荷物の受け取り・片付け | 東京から送った部屋の荷物を受け取って、使いやすいように並べる |
稽古場の土俵づくり | 呼出さんと一緒に、土を運んで、たたいて固めて、俵を埋めこんで土俵をつくる |
本隊のお出迎え | 師匠や関取が来たら、すぐ稽古と生活が始められるように整えておく |
【手書きメモ】そうじ・ちゃんこ場・荷物・土俵! 先発隊はなんでも屋さん
なかでもびっくりしたのが、土俵づくり。宿舎の稽古場の土俵は、呼出さんと若い衆が一緒に手作りするんです。土を運んで、たたいて、かためて、俵を埋めて……。毎日の稽古がその土俵の上で行われると思うと、先発隊の仕事ってほんとうに大事ですね。
宿舎はどんなところ?
宿舎は、お寺や神社、企業の施設などを借りることが多いみたいです。たとえば2026年の九州場所では、伊勢ヶ濱部屋が太宰府天満宮の中、二所ノ関部屋がアイベース福岡の中に宿舎をかまえていると紹介されていました。福岡市内だけじゃなく、福岡県のあちこちやその周辺にも宿舎があります。
毎年同じ場所を使う部屋も多くて、地元の人たちにとっては「今年も来てくれた!」という季節の風物詩。宿舎は、力士と地元の人たちが交流する場所にもなっています。
本隊がやってきたら
師匠や関取が九州入りすると、宿舎での稽古が本格的にスタート。場所前は宿舎のまわりで稽古を見学できる部屋もあって、多くのファンが訪れます。
ちなみに、昔は力士たちがみんなで同じ新幹線に乗って移動することもあったそうですが、2024年の九州場所を最後に、今は部屋ごとに移動するようになったそうです。
気になって調べた:九州場所までのスケジュール
【データカード】
時期 | できごと |
|---|---|
初日の約2週間前より前 | 先発隊が福岡へ。宿舎の準備と土俵づくり |
10月26日(月) | 九州場所の番付発表 |
番付発表のころ〜 | 師匠・関取の本隊も九州入りして、宿舎での稽古が本格スタート |
初日の2日前(ふつう) | 取組編成会議で、初日と2日目の取組が決まる |
初日の前日(ふつう) | 福岡国際センターで土俵祭 |
11月8日(日) | 九州場所 初日 |
11月22日(日) | 千秋楽。そのあとは宿舎の片付けをして東京へ |
出典:読売新聞オンラインの日程発表の記事、元力士しんざぶろうさんのブログ「大相撲九州場所特集」、湊部屋のブログをもとにまとめたもの(取組編成会議と土俵祭は、例年の流れをもとにしています)
番付発表から初日まで、あと2週間。先発隊が整えてくれた宿舎と土俵で、力士たちは最後の仕上げに入ります。私たちが本場所で見る取組の裏には、こうした準備がたくさんあるんですね。
【手書きメモ】10/26 番付発表 → 11/8 初日 → 11/22 千秋楽
次に行く人へ
【まとめ枠(墨ベタ)】
- 九州場所に行くなら、宿舎での朝稽古の見学もおすすめ。ただし見学できるかどうか、時間は部屋によってちがうので、事前に確認を。
- 宿舎は力士の生活の場所。見学するときは、静かに、写真や声かけのマナーを守りましょう。
- 宿舎ののぼりを見つけたら、どの部屋か当ててみてください。部屋の名前がわかると、ちょっとうれしくなります。
※この記事の数値は、筆者が自分で調べて数えたものです。正確とは限りませんので、ご了承ください。