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いきなり幕下・三段目からデビュー! 「付出(つけだし)」ってどんな制度?

アマチュアの大きな大会で活躍した力士は、前相撲からではなく、幕下や三段目の最下位からデビューできる「付出」。今の2つの付出の条件と、九月場所の番付にいる付出デビューの力士32人をまとめました。

いきなり幕下からデビューする人がいる

番付表を見ていると不思議なことがあります。新弟子はふつう、前相撲から始まって、序ノ口、序二段……と一段ずつ上がっていくはず。なのに、デビューの場所でいきなり幕下にいる力士がいるんです。

それが「付出(つけだし)」という制度です。アマチュアの大きな大会で活躍した力士は、いちばん下からではなく、幕下や三段目からスタートできるんです。

【写真:番付表の幕下の欄】

【ふきだし】デビュー戦がいきなり幕下!? そんな近道があったの!

【用語カード】付出(つけだし)

学生相撲や社会人相撲などで実績を残した力士が、前相撲からではなく、幕下や三段目の地位からデビューできる制度。入門する部屋の師匠が日本相撲協会に申請して、認められると使えます。新弟子検査の体格の基準も免除されます。

今の付出は2種類

現在の付け出しの形は2023年9月から始まった形で、「幕下最下位格付出」と「三段目最下位格付出」の2つがあります。

種類

どこからスタート?

条件

幕下最下位格付出

幕下60枚目

全日本相撲選手権・全国学生相撲選手権・国民スポーツ大会(成年)のどれかでベスト8以上

三段目最下位格付出

三段目80枚目

上の3大会のどれかでベスト16以上、または全国高校総体・国民スポーツ大会(少年)のどれかでベスト4以上

どちらも、申請するときに25歳未満であることが条件で、資格を手に入れてから1年以内に使わないといけません。

【手書きメモ】幕下=ベスト8/三段目=ベスト16(高校はベスト4)

幕下60枚目からのスタートでも、前相撲から始めると幕下にたどり着くまで少なくとも数場所はかかります。そこを飛ばせるのは、やっぱり大きいですよね。そのかわり、デビューしたとたんに元関取や勢いのある若手がひしめく幕下で戦わないといけないので、そこからが本当の勝負です。

気になって数えた:九月場所にいる付出デビューの力士

【データカード】

項目

幕下最下位格付出

三段目最下位格付出

合計

九月場所の番付にいる力士

15人

17人

32人

そのうち関取

5人

8人

13人

(幕内/十両)

3人/2人

5人/3人

8人/5人

最高位が三役以上

1人(義ノ富士)

2人(朝乃山・若隆景)

3人

出典:大相撲のはてなに効く!観戦ガイド「付出とは?」の付出力士一覧をもとに、相撲レファレンス(Sumo Reference)で令和8年9月場所の番付・最高位を確認して筆者が数えたもの

今の2種類の付出でデビューした力士は、九月場所の番付に32人。そのうち13人が関取になっていて、8人は幕内で取っています。三段目付出からは大関まで上がった朝乃山、関脇まで上がった若隆景が出ているし、幕下付出からは義ノ富士が小結まで上がりました。

幕下最下位格付出でデビューした力士(15人)

この形の付出は2023年9月から。太字は九月場所で関取の力士です。

四股名

デビュー

最高位

九月場所の番付

義ノ富士

2024年5月

小結

西前頭2

藤凌駕

2025年3月

前頭4

西前頭4

朝翠龍

2024年7月

前頭15

東前頭15

一意

2024年7月

前頭15

西十両2

嵐富士

2024年3月

十両5

西十両5

三田

2024年9月

十両3

西幕下15

藤天晴

2025年3月

十両13

東幕下6

不動豊

2026年3月

幕下9

東幕下9

和歌ノ富士

2026年1月

幕下3

西幕下49

花響

2025年5月

幕下6

東幕下25

竜翔

2025年7月

幕下9

東幕下23

行徳

2025年5月

幕下14

西幕下17

大森

2026年5月

幕下18

東幕下18

鶴英山

2025年5月

幕下20

東幕下31

火雷

2026年5月

幕下37

西幕下45

三段目最下位格付出でデビューした力士(17人)

三段目付出は2015年からある制度。三段目の枚数が変わってきたので、デビューした時期によって「三段目100枚目格」「90枚目格」「80枚目格」とスタート位置が少しちがいます。太字は九月場所で関取の力士です。

四股名

デビュー

最高位

九月場所の番付

朝乃山

2016年3月

大関

東前頭6

若隆景

2017年3月

関脇

東前頭12

豪ノ山

2021年3月

前頭2

東前頭3

金峰山

2021年11月

前頭3

西前頭10

朝紅龍

2021年5月

前頭7

東前頭13

東白龍

2019年5月

前頭15

西十両9

嘉陽

2022年5月

前頭16

西十両12

羽出山

2022年3月

前頭17

西十両8

栃武蔵

2021年3月

十両7

東幕下17

朝志雄

2017年3月

十両13

西序二段84

大花竜

2024年5月

十両13

西幕下5

朝ノ龍

2020年3月

幕下4

西幕下41

豪刃雄

2022年3月

幕下2

西幕下7

碇潟

2025年1月

幕下4

西幕下4

時天嵐

2024年3月

幕下25

東幕下45

甲斐田

2026年3月

幕下48

東幕下48

澤田

2026年7月

三段目48

東三段目48

出典:大相撲のはてなに効く!観戦ガイド「付出とは?」、相撲レファレンス(Sumo Reference)の令和8年9月場所の番付と各力士の最高位をもとに筆者がまとめたもの

表を見ると、義ノ富士、藤凌駕、一意、嵐富士など、ここ2年くらいでデビューしてもう関取になっている力士がたくさん。いっぽうで、付出でデビューしても幕下で足ぶみしている力士もいます。スタートが早くても、そこから上がれるかどうかは本人しだいなんですね。

【手書きメモ】付出32人のうち関取13人! 朝乃山は三段目付出から大関に

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【まとめ枠(墨ベタ)】

  • 番付表で、幕下や三段目のいちばん下に新しい名前があったら、付出デビューの力士かも。
  • 付出の力士は、学生時代から有名な人も多いです。デビュー前の経歴を調べてから見ると、応援したくなります。
  • 付出でデビューした力士が、何場所で関取になるかを追いかけるのも楽しいです。

※この記事の数値は、筆者が自分で調べて数えたものです。正確とは限りませんので、ご了承ください。